アンタナナリボからアンチラベへ〜タクシーブルースとプスプス〜

タクシーブルースの車内
タクシーブルースの車内

 

今日はアンタナナリボの南にあるアンチラベという街に向かう。移動手段はタクシーブルースだ。タクシーブルースとは乗り合いワゴン車のことで、電車とバスがないマダガスカルでは長距離移動は飛行機かタクシーブルースしかないのである。早くて楽で高いのが飛行機で、時間がかかり体がキツくて安いのがタクシーブルース。私の判断基準はお金だけなのでタクシーブルースを選んだが、マダガスカル滞在中タクシーブルースに乗った観光客は私を除いて一人しか会わなかった。

 

お昼前にタクシーでタクシーブルース乗り場で向かったが、やはり料金は高め。乗り場に着くと数人のガシ(マダガスカル人を略してこう呼ぶ)が取り囲んで勝手に私の荷物を運んで行く。外国人は他にいなかったので良いカモが来たと私は大人気だった。そして案の定良いようにカモられてしまった。荷物を何の了解も無く荷台にくくりつけられてしまったので、今更下ろすのも面倒で言い値を払ってしまった。飛行機や街中のタクシーに比べればそれでも全然安い気がしたので払ったのだが、後で分かったのは他の現地の客の3〜4倍高かった(そういえば払う時周りの乗客が同情の目でこちらを見ていたような気がする)。相場を把握することがいかに大事か、良い勉強になりました。

 

タクシーブルースの車内
タクシーブルースの車内

 

12時過ぎに出発して(車内が満席になったら出発するルール)15時過ぎにはアンチラベに到着。到着した場所は何も無いだだっ広い大地。街は相当遠くにあるらしく、アンチラベ名物のプスプス(人力車)ドライバーが何人も私を乗せようと声を掛けてくる。その中で一番人の良さそうな兄ちゃんと料金交渉をして乗車。やはりどうしても外人は現地人よりは割高になる。マダガスカルに限らず外国より自分の国の物価が安い場合、これはもう少しくらいはしょうがないことだろう。

プスプスからの景色。ここはまだアンチラベの街の入り口なのでこじんまりしているが、中心部はそこそこ発展していた。

 

このお兄さん、めちゃくちゃ足が早かった。私を乗せて走っているのに数キロの距離をずっと全速力。マラソンでアフリカが強いのも納得させられる。

 

宿泊:hotel baobab

 

宿にチェックインして遅めのお昼ご飯をその辺のレストランですましたら、早速明日乗るムルンダヴァ行きのタクシーブルース乗り場を探しはじめた。地球の歩き方に載っている場所を人に聞いてみると今は場所が変わったということで、正しい場所を地図で示してもらったら何と今日の到着地と同じだった。ガイドブックの地図は情報が古くて変わっていることが多々有るが、こういう金と時間の無駄になる間違いは辛い。

 

そこへタイミングよくさっきのプスプス兄ちゃんが登場して、今度は往復で乗る事になった。往復でも何故かさっきの片道とそんなに料金は変わらなかった。この時点で街はかなり薄暗くなっていて、ブルース乗り場に着いた頃は街灯もなくて真っ暗。そんな状態で明日の席を予約したら朝5時集合の上、相場より又又高い料金をふっかけられる。何を言っても下がらないし、ここで買わないと明日乗れるかも分からないのであきらめて購入。

 

プスプス兄ちゃんは明日の朝4時半に宿に迎えに来るという。ただし早朝なので料金割り増し。もうここまで来たらそれ以外に方法はない。宿に着いた時は疲労困憊だったが、情報収集のためインターネットカフェを探す事にした。フロントで場所を聞いたがいまいち良く分からないでいると、オーナーが車で送ってくれるという。今までのパターンだとここでお金を取られるのだが、無料で送ってくれた。今日はぼられっぱなしだったから、一日の最後にこういう親切な人に出会えて良かった。

 

 

早朝のアンチラベタクシーブルース乗り場
早朝のアンチラベタクシーブルース乗り場

 

朝4時半の約束だったが4時50分にプスプス兄ちゃんは友人と2人で来た。最初は友人の方に引かせていたが、これでは間に合わないと思ったのか交代して超スピードで走って10分で着いてしまった。遅刻したから安くしてもらうと強気に出たら意外とすんなり了解。昨日今日で儲けたからかな、でも最後まで人の良さそうな笑顔を絶やさない兄ちゃんで、何となく憎めないキャラクターだった。

 

せっかく早起きして来たのに、5時に来た客は私一人。結局ここでも満席になるまで出発しないので私がやったことは全て無駄な事だった。

 

2時間後、まだ私一人だったが車が出発した。これは予想外だと喜んでいたら一人の客を迎えに行って又戻ってきた。その客はオランダ人男性。マダガスカルで唯一タクシーブルースで出会った外人で、仲良くなりこの後数日行動を共にすることになる。ヨーレス(彼の名前)はマダガスカルの第二公用語のフランス語が出来るので、全然困ることはないという。マダガスカルで英語が通じる相手は初めてだったので(こんなこと書くといかにも私は英語が出来そうだが、片言英語です)通訳にもなるなという思惑もあった。いろいろ話している間にようやく満席になって出発、時間は9時になっていた・・。ムルンダヴァまでは約13時間。長いドライブの始まりだ。

私とヨーレスの近くにずっといた子供達
私とヨーレスの近くにずっといた子供達

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background picture : Madagascar nosy iranjaマダガスカル ノシ イランジャ

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